Caussin Fairの商品

 NEW Antonius Stradvarius 1778 label

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  • DUKE LONDON刻印
    証明書付
    年代:
  • 製作国: 
    製作地:
  • L.O.B.:35.7cm U.B.:16.9cm M.B.:11cm L.B.:20.9cm
  • 詳細はお問合わせください。 TEL:03-6455-0903

NEW Giovanni Grancino in Contrada Label

 

    年代:
  • 製作国:
  • L.O.B.:36cm U.B.:16.8cm M.B.:11.3cm L.B.:20.7cm
  • 製作証明書付
  • 詳細はお問合わせください。 TEL:03-6455-0903

Caussin in preparation

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  • 年代:
  • 製作国: 
  • 製作地:
  • L.O.B.:

    詳細はお問合わせください。 TEL:03-6455-0903

Caussin ファミリーの楽器のご紹介

Caussin ファミリー

19世紀から20世紀前半にかけフランスの楽器製作のメッカと言われたMirecourtの、約40km東側にある Neufchateau という村で、19世紀にCaussin ファミリーは2世代、3人が主体となって弦楽器製作をしました。

  まず、父のFrancois Caussin(1794~1866)がMirecourt でLouis Gaillard の元で修業した後にMirecourt と Neufchateau の間にあるRouvres-la-Cetive で1815年に創業、その後Neufchateau に引っ越して息子たちと 共に多くの楽器を製造し、繁栄しました。

Francoisが1865年頃引退した後、息子で兄のNicolas(1818~1889)と、弟のFrancois Hippolyte  (1830~1898)は多くの人を雇い、完全手工業での楽器の量産を続けました。これが一般に'Caussin workshop'と 言われる物で、驚くほどの数の楽器が生産されたようです。そのため、非常に状態の良い物が未だに市場に出回ります。
 父Francois の製作した楽器は、Mirecourt、Paris の伝統を引き継いだ典型的な物が多いですが、息子たちが工 房で量産した楽器は独特の物で、すべてニスはオールドコピー、ラベルもStradivari、Klotz(Klos)、Grancinoなど、 多種多様な有名製作者の名前が印刷されています。これらの楽器は、Parisなどのフランスの楽器店を始め、イギリス や色々な国々に卸され、販売されていました。

 このCaussinの工房作品は、外見も古っぽく、音もオールドの質感があって弾いていて楽しい物が多いですが、一つ問 題があって、外見は非常に良く出来ているものの内部の造りが雑で、板の厚みが適当、ライニングやブロックも接着がい い加減であちこち剥がれているのが普通です。これはMittenwald のNeuner同様、熟練した職人が、物凄いスピード で製作していた事が伺われます。また、バスバーも小さ過ぎて位置も不安定、指板も楓材を黒く塗っただけの物もあります。 ですので、良い音で安心して使用したい場合は、必ず表板を開けて内部を徹底的に直さなければなりません。

  その点、当店で販売する楽器は、CaussinやNeunerなどのハイアマチュアの方が手軽にお求めになれる値段帯のオー ルドでも、必ず表、あるいは裏板を開けて内部を修正、ネックの太さや角度も可能な限りスタンダードに直し、指板もほと んどの場合新品に交換、弦巻き穴も大き過ぎるとチューニングが難かしくなりますので、大概の場合埋め直して細い弦巻 きを入れています。もちろん、テールピースや魂柱、駒、あご当てもほとんどの場合新しい物に交換します。これらの修理代 金は、日本の平均的な楽器専門店の工賃で換算しますと、30~50万円にもなります。

 Caussin工房の楽器には、パーフリングの入っていない物が時々見受けられます。これは商売上いくつかの値段の違いを 設定しなけなければいけなかったためと思われ、必ずしも手を抜いた訳ではありません。実際に非常に高価なオールドイタ リアンでも、Testore ファミリーなどのMilano の製作者たちや、Amati の弟子だったRogeri一家も裏板にパーフリン グの無い楽器を多く製作しています。また、イギリスのオールド楽器でも、表も裏も入っていないものが時折認められます。 パーフリングが入っていないと、事故の際に割れが入りやすいという欠点はありますが、駒からの振動を全体に拡散する際 に伝わりやすく、また、パーフリングが緩んで雑音を出すという事が起こらなために、返って入っている物より音が良い場合 が多々あります。しかし見栄え上、入っている物より市場価格が少し低めなのでお得だという事も言えます。

 もう一つ、このようなオールドをお買いになる利点は、将来もっとレベルの高い物に替えたい、あるいは要らなくなったので売 りたいという時に、新品の楽器より買い取り価格が下がりにくいという点にあります。新品の楽器は、元の卸値は半額程 度である事が多く、それを使用して傷が付いたり部品がすり減ったりしたものは、買い取って再販する側にとってはそれから 更に低い値段でないと商売になりません。これは、インターネットの楽器買い取りのサイトなどで確認される事をお勧めし ます。

 その点、オールドは徐々に市場価格が上がっていく場合が多く、多少傷が付いても簡単に目立たないように修正できます。 また、大きな修理をした後に弾き込むと、音がだんだんと良くなっていき売りやすくなりますが、新作の場合は中古品となる上、あくまで製造した会社の名前やグレードでしか値段の評価をされません。これは、新車を何年か乗ると、年式と使用程度によってほとんど買取価格が決まってしまいますが、オールドタイマーをフルレストアした物は、丁寧に使用している限り値段が上がる事はあっても、あまり下がる事がないのと似ています。